奈良時代になって白米が貴族の主食として登場し、鎌倉~江戸時代には白米はあこがれの食料で主食とは程遠い存在でした。
昭和16年、米穀配給制度が始まり、31年にはコシヒカリが登場し「白米主義」が浸透し、集約的な栽培管理、施肥の進歩、高い収量を上げる育種、品種改良、大農式農法と近代農業技術が“雑穀”を駆逐することになります。
昭和56年、食糧管理法が廃止され米の配給制度が終わったのが56年前ですから夢の白米食の座も短かった気がします。
一方、雑穀は一絡げにされ人類の歴史とともに食の道を歩み続けてきたことを考えると“雑穀文化財”として未来につなぐべき食材ですね。21世紀に入って植物栄養素が注目されそのエビデンスが健康の維持増進を支えるスーパーフードとして浮上しています。飽食の時代、人生100年時代と言われる今、改めて“雑穀文化財”としてその意義を問うスタートアップが始まっています。