肥満に悩むアメリカが1977年に「合衆国の食事の目標」と題し、5千ページにも及ぶ栄養的指針を公刊しています。通称「マクガバン・レポート」で、国民栄養問題アメリカ上院特別委員会が設置され委員長のジョージ・マクガバンが調査しまとめた指針です。
そのレポートの食事の項には「穀類を主食として豆類、野菜、海草、それに小魚や貝を少量添える、元禄時代以前の日本の食事、和食こそが、人類の理想食である」と書かれています。今から41年前に、米国の肉中心の不健康な食生活が心臓病やガン、脳卒中、糖尿病の原因になっていたと食事の弊害を認めたレポートでもあったのです。
“元禄時代以前”の穀類とはまさに多種多様な“雑穀”が主食だった時代です。食事の洋風化が進み“メタボ”に悩む皮肉な日本ですが、雑穀の広がりは健康社会への救いです。
世界に広がるベジタリアンとともに、雑穀はまた21世紀の主食としたいものです。