種は進化のなかで常に種の持続のために生き残りをかけてきました。受粉をさせる工夫、種を遠くに運ばせたり、にがみや少しの薬物を盛ったり、目立たぬような小さな粒にしたりと様々な工夫をして来ました。
20世紀に栄養学が始まっても、雑穀は古代の植物で止まっていましたが、21世紀になって植物栄養素の注目で雑穀の機能が一躍注目されています。これまで雑穀の食物繊維は消化できなく栄養価値もなく、食べ物の消化を邪魔するものと扱われてきました。ところが、21世紀になくてはならない健康食材として雑穀の逆転の発想が評価されています。かさがあり、よく噛まないと食べられないので少量でも満腹になり、水溶性食物繊維が大腸内を弱酸性に保ち善玉腸内菌を育て、腸壁を守り腸内の働きを活発にし、有害成分の排出や排泄も促進するなどの機能性があり、加えて豊富な植物栄養素の実証が分かっています。雑穀たちの力が新時代の自然の薬なのです。