長野県上松町のお宮の森裏遺跡から縄文時代草創期(1万6千~1万1千年前)の国内最古の「クリの実」が発掘され、形が残る実が2個、実の破片が870個見つかっています。
また、千葉市の日本最大級の加曽利貝塚では、ハマグリやアサリと一緒に小指の先ほどの巻き貝、イボキサゴが多く出土していて、小さな貝を食べたのだろうかと謎でしたが最近の調査でどうやらこの貝は調味料で、ダシとして使ったのではと提起され、「和食の起源」と言われています。
狩猟採集の文化が1万年も続いた縄文時代は、雑穀たちは日々の主食として君臨していたのでしょうから、豊かな食生活が見えてきます。
奈良の纏向(まきむく)遺跡からは西暦135~230年頃の「桃の種」が2800個も見つかりました。この時代は邪馬台国の女王、卑弥呼(ひみこ)の時代で、卑弥呼も桃を食べていた可能性があると、話題になっています。
古代は豊かな自然の恵みを上手に利用した食生活だったのですね。