「くまさん自然農園」のある北秋田市の森吉山麓にマタギの里と呼ばれる阿仁町があります。マタギとは伝統的な猟法を守って狩猟をする山の民ですが、山への敬愛と熊を山の神からのたまものとする考え、山の神への感謝、魂を山に送り返そうとする行為や精神にささえられ、その生き方はマンガ家、白戸三平さんのライフワーク「カムイ伝」にも描かれています。
マタギは熊以外の鳥獣や薬草にも知識が深く、自然と共生して暮らしていました。マタギの語源説はいくつもありますが、アイヌ語で狩猟者をマタンギトノというのでこれが転じたという説やインド語でも狩猟者をマータンギといい、マタギが唱える不思議な呪文もサンスクリット語(古代インド語)だそうです。
遠い昔、古代インドの民とアイヌはつながっていたのでしょうか。その子孫たちがマタギとしてこの「くまさん自然農園」の地で活躍していたと思うとロマンを感じます。