日本で古くから栽培されているオオムギの起源は、1万年前に突然変異した種が中東から伝わった栽培種であることがDNA配列からわかったそうです。
岡山大学や農業生物資源研究所などの国際研究チームが 米国の科学誌に発表しました。
中東の遺跡の調査から2万3千年以上前に、この地方で野生種の実が食べられていることがわかっています。オオムギの野生種は実が成熟すると地面に落ちやすいのですが、成熟しても実がついたままの突然変異種を見つけて栽培を始めたのだそうです。そのため、1万年前のオオムギの栽培が農業の起源と考えられています。
日本には7千~8千年かけてラクダの背に揺られながらシルクロードを経由して伝わったといわれています。雑穀のルーツを探りながら、人々の農耕の起源や暮らしの文化が見えてくることに悠久のロマンを感じます。