雑穀を代表する「アワ」は、日本へは朝鮮を経てもっとも古く渡来し、縄文時代には栽培され「ヒエ」と並んでわが国最古の作物で、「イネ」伝来以前の主食だったようです。
「アワ」の原型は雑種の「エノコログサ」(俗名ネコジャラシ)と推定され、世界の熱帯および暖温帯に広く分布し、その起源地域を決めることは難しいのだそうです。
「アワ」や「ヒエ」などの雑穀は食物繊維が豊富で、よく噛んで食べるので少量でも満腹になり、糖分や塩分、脂肪分をはじめ栄養分の余分な吸収を防ぎ排泄を促すので体のバランスを整え、肥満を防いだり、血糖のコントロールを助けたり、善玉の腸内細菌を育てる働きもあり栄養調節や微生物保護など、その働きが注目されているスーパーフードです。
紀元前5000~4000年代の中国やユーラシア大陸の遺跡から「アワ」や「ヒエ」が出土していることから、大切な食糧だったことがよくわかります。