旅する雑穀たちの夢

雑穀の起源と伝播を研究する東京学芸大学の環境教育学・木俣美樹男教授が執筆された文献に「考古学の発掘調査によると、アワは中国の迎韶遺跡から7000年前、ドイツからは5000年前の種が発掘されています。キビは中国の跑馬嶺遺跡から4800年前、コーカシアでは8000年前、ポーランドやスイスでも5000年ほど前の種が発見されています。ユーラシアの新石器時代の主要食料となったアワとキビの起源の地は確実にはまだわかっていませんが、いったいどこなのでしょうか。」とあります。

木俣教授は、多くの先住民族が厳しい自然の下に、多様な雑穀に支えられて暮らしている人間が恋しくて、「雑穀」と総称される植物の原郷とその旅路を探る現代の旅に、見果てぬ夢を追い求めています。と、旅する種を回想されています。北秋田で「雑穀」を栽培する“くまさん自然農園”は、世界を永く旅してきた雑穀たちの終着地なのでしょうか。雑穀たちの悠久の旅にロマンを感じます。