雑穀を知る言葉に、“昔、畑に実る五穀をどれも「イネ」と呼び、古代語で「イ」は「いのち」の「イ」で、「ネ」は「根っこ」の「ネ」で、この二つの言葉をつなげて「イネ」と呼び、命の根源を表現した”といわれていました。
アワやヒエ、キビがひとくくりで雑穀と呼ばれていた時から今やそれぞれの植物栄養素の力が証明され、健康効果の研究が進んでいます。岩手大学・農学博士の西澤直行先生は、雑穀の効用について、キビたんぱく質には善玉コレステロールである血中の高度リポたんぱく質を顕著に高め、動脈硬化症を予防したり軽減化したり、肝臓障害を和らげる効果もあると語っておられます。
大地の生命力の結晶である雑穀たちの栄養バランスと質の良さが現代の栄養学の研究によって証明され、古代人が「イネ」と名づけて“命の根源”を意味した理由がよくわかりますね。